神奈川県最北部、相模湖の近くにある、久保田酒造さん。
相模灘という日本酒を造る酒蔵で、その歴史はとても長く、1844年創業。江戸時代末期です。
豊かな自然に囲まれ、創業当時と変わらない景色だとホームページで紹介されていましたので、自然大好きな私としてはいてもたってもいられず、伺ってみました。
大自然に囲まれた久保田酒造
相模原方面から自動車でアプローチしていると、突然山々に囲まれた風景に変化します。
いくつかの丘を越え、森の中の道路を走っていると、突然急な下り坂の脇道が現れ、慎重に降りて行った先に久保田酒造さんがありました。
到着した時は曇り空でしたが、明らかに市街地とは別の空気。気温が下がり、森の匂いがします。
入り口から入ると、店員さんが出て来てくれました。他に買い物客はいないようです。
沢山の日本酒がならんでいます。
山田錦、備前雄町、美山錦。
吟醸酒から特別純米酒、本醸造と多彩なラインナップです。
いくつかのお酒を慎重に選びながら、酒蔵の事を聞いてみました。
古い商家から始まった
久保田酒造さんの今のお店は、もとは商家の建物だったそう。
かなりの力を持った商家で、建物の二階より上で、蚕を育ててまゆを作っていたそうです。
八王子に工場を持ち、生糸にして仕立てられ、東京の呉服店で販売されていました。
財を成したこの商家には物が集まり、集まった米でお酒を作り始めた事が、久保田酒造さんの始まりだったそう。
と、受け売りだけどね、と笑って話してくださいました。
大変大きなお屋敷なので、入り口が沢山あるのが特徴的。
茶室専用の入り口、お寺の和尚さん専用の入り口など。私の知らない文化が沢山!( ´ ▽ ` )
よほど大きな商家だったのでしょう。建物にものすごく立派な懸魚(げぎょ/つまかざりとも言います)が付いていました。
昔ながらの製造方法にこだわる久保田酒造さんは、杜氏たちが半年間寝泊まりする部屋があるそうです。
今でも2時間ごとに交代して酒の見張りをしているそう。心がこもったお酒、とっても楽しみです。
相模灘を家で楽しむ
相模灘 山田錦 特別純米酒 辛口
切れが良く喉越しがとてもいい( ´ ▽ ` )
最初は苦味がきつく感じますが、開栓ししばらく経つと苦味は控えめに、米の甘みがじわっと出てきます。
どの料理にもそつなく合わせますが、野菜とのマッチングが良いようです。
呑んでいると、気持ちよくなってきます。
でも身体はきつくない。自然と気持ちよくなれる、やさしいお酒です。
相模灘 美山錦 特別本醸造
甘くない甘酒の味( ´ ▽ ` )
酸味は少なめで、とてもふくよかな味わい。
お米の味をしっかり感じられて、とても美味しい(`・ω・´)
口に含んだ時に軽い雑味を感じますが、すぐにおさまって穏やかな甘みが漂います。
辛口よりもお酒が主張します。味の濃い料理が合いそうです。味噌とのマッチングがよかったですね。
香りは少々きつめですので、これからお酒を始める人は慣れてからがおすすめ。
香りのきついのが好きな人には大変オススメです!
実は、他に吟醸酒を購入していますが、まだ開けていません!
そのレビューは詳しく、後日お届けします!
おすすめ情報
お酒も建物もすばらしい久保田酒造さん。お酒を買わなくても、一見の価値ありです。
おでかけスポット情報 |
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久保田酒造(神奈川県) |
〒252-0153 神奈川県相模原市緑区根小屋702 |