今回は2018年3月に酒つくりを再始動させた、瀬戸酒造さんの試飲体験記と、日本酒 あしがり郷 零式 純米吟醸の評価です。
神奈川県の西の方、東名高速道路 大井松田インターからすぐのところに、足柄上郡開成町があります。
この開成町、関東の自治体の中で、一番面積が小さい。実際に行って見ても、ちょっと走ればすぐに通り過ぎてしまう。
ところが、その開成町は元気なようで、あしがり郷という古民家を使用してイベントを実施したり、発酵食品の共同研究を地元高校としていたり。
そんななか、1980年に自主醸造を休止していた瀬戸酒造店さんに、大手ゼネコンが出資。めでたく自主醸造が再開されたのです。
まだできたばかりのお酒を求めて、開成町へと向かいました。
見渡す限りの田園風景
田園風景を見ながら、瀬戸酒造さんを目指します。細い道なのに車通りが多く、運転には気をつかいます。
不意に現れた店舗に、通り過ぎてしまいました。看板とかどこにもないんだもん。
ちなみに、長い煙突が目印です。山北からのドライブ帰りで、近くの国道246号線からは20分程度で到着しました。
蔵の横には川が流れていて、ガードレールが無いし道も狭いので簡単に落ちれます(≧∇≦)
お子さん連れは気をつけてね。
入り口は狭く、このまま奥に入っても良いのか気になり、店舗前でお店の方に声をかけると、こころよく奥の駐車場まで案内していただけました。
敷地内に入ると目に入るのが、井戸水を組み上げているという設備。紙コップについでいただき、口に含んで見ます。
開成町のあたりは、箱根と丹沢山系からの地下水が流れているそうで、井戸を掘る深度により採取できる水が違うんだとか。
水は口当たりの柔らかいものでした。(そして水を飲みたいばかりに、写真を撮り忘れていました)
蔵は古い建物と、新しい建物が共存しています。昔の建物に、電話55番と書いてありました。これは相当古い(^_^)
今は使わなくなった煙突があり、モニュメントとなっています。なんでも昔、床下で熱を起こしてこの煙突から排煙していたとか。
ひとつひとつに物語があり、まったく垢抜けない店主さんが話すその言葉は、なにか違和感がありつつも、この蔵が好きなんだと感じます。
お店の方と話しながら、店舗の入り口に向かいます。
若い女性の店員さんが待っていてくださいました。
爽やかな味わいの あしがり郷零式
まだ1種類しかないそのお酒は「あしがり郷 零式 純米吟醸」。あじさいから抽出した酵母で、山田錦と五百万石を醸しています。
香りは山田錦の、これぞ日本酒と言った香り。生酒なのですが、ツンと鼻につくこともなく、豊かな香りを楽しませてくれます。
口に含むと、これは旨口ですね。ややフルーティな感覚で、少し苦味を感じますが、美味しくまとまっています。
すこしガヤガヤした感覚もあります‥五百万石入のお酒の、特有の。でも、これも美味しいと感じますね!(≧∇≦)
すべてを含めて、とても爽やかな印象に浸れます。
まだ開店して少ししか経っていないからか、接客のたどたどしい店員さんとお酒の話を続けます。
目の前の畑に、酒米の稲を埋めるのだとか。6月になれば水田になっているのを見れると言います。
6月にももう一度、来てみようかな。あたらしいお酒も出るというし。
生酒 生貯蔵酒 2種類を家で楽しむ
購入したのは同じ銘柄「あしがり郷 零式 純米吟醸」の「生酒」と「生貯蔵酒」。
生酒を先に開栓。
3日ほど経ってから飲んで見たら、落ち着いてきて大吟醸の風格が出てきます。
店主さんも言ってましたが、1日で飲み切らずに、時間の経った味の変化を楽しめます。しかも、まずくならない(๑˃̵ᴗ˂̵)
生貯蔵酒は一度火入れをしてあるお酒。印象は生酒よりもぐっと大人びていて、料理としっかり合います。これは美味しいな〜
今回は全てを自分の蔵で作ることはできなかったそうですが、6月に販売する「酒田錦」 は、全て蔵元のある開成町のお米と、蔵つきの酵母で醸しているそう。楽しみですね!
まさか首都圏で、こんな気分にさせてくれる酒蔵さんな出会えるとは思いもよりませんでした。
神奈川県の他の蔵も、まわってみなくては(。・ω・。)
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