前回スキャンした画像データを、iPadProで美しく見えるように加工していきます。
ちなみに、閲覧する自炊データの美しさを気にしないようであれば、今回の一連の手順は不要です。
ScanSnapSV600の付属ソフトだけでも、まぁまぁ綺麗な自炊データを作成できるからです。
今回は、あくまで美しく見えるようにする自炊方法です。
Adobe Photoshop を起動して 下地を作成する
iPadPro12インチで一番綺麗に見えるように、下地データを作成します。絵のキャンバスみたいなものですね。
最新の Adobe Photoshop CC 2018 には、テンプレートが入っていましたのでそれを使っちゃいます。
思えば、昔はPhotoshopなんてウン万円もした高価なものでしたが、いまは月払い(980円)で使用できるので、便利な世の中になったものじゃのう。
新規作成 の モバイル タブの中に、「iPad Pro」があります。これを選択し、作成ボタンを押します。すると白地のデータが作成されます。
iPadPro 12インチの画面のサイズは「2048 x 2732 ドット」です。
10インチはもう少し小さいのですが、このサイズで作っておきましょう。
将来12インチにした時に画像の荒れが目立たなくていいですよ!
スキャンしたデータをドラッグ&ドロップする
スキャンしたデータを保存したフォルダを開き、データを1つ、キャンバスの上にドラッグ&ドロップします。
画像をキャンバスのサイズに合わせる
するとキャンバスの中央に画像が表示されますので、キャンバスピッタリより少し大きめにサイズ変更しましょう。
「shift」キーを押しながらサイズ変更すると、縦横比が変わらず便利です。
ここで、上のようにガイド線が出るように設定をしておきます。
表示メニューの「エクストラ」にチェックを入れ、さらに表示メニューの「表示非表示」の中の、「グリッド」を選択します。
この線を出しておくと、スキャンデータの角度のズレがわかりやすくなります。
どうでしょう、ガイド線と文字との間の隙間が、右にむかって広がっているのがわかると思います。
イメージメニューの「変形」の中の、「回転」を使い、微調整します。
このように、ガイド線との隙間が綺麗にととのえば、スキャンデータの位置の調整は終わりです。
色味の調整をする
もともとの原稿が古い場合、原稿の周りに「黄ばみ」が出ている場合があります。これはフィルターで消してしまいましょう。イメージメニューの「色調補正」から、「露光量」を選択します。
露光量を「0.1」にし、OKと押しましょう。おおよその黄ばみがとれるかと思います。
ただし、色味の薄い原稿の背景色も消えてしまいますので、好みに合わせて調整してください。
黄ばみを消すと、すこし色味が薄くなるのがわかると思います。
ここで写真等の画像を鮮やかにしてみましょう。イメージメニューの「色調補正」から、「自然な彩度」を選択します。
自然な彩度を40以上にすると、写真に鮮やかな印象がつくと思います。
サンプルです。色味を変えても、文字がつぶれていない事に注意して調整してください。
ここまでできたら、画像を結合し無駄なレイヤ情報を消してしまいましょう。レイヤーメニューの「画像の結合」を選択します。
画像の「ゴミ」を消す
下の写真をみてください。小さな点々があるのがわかるかと思います。
アクリル板でおしつけたりすると、そこに付いている汚れを読み取ってこのような点々がついてしまいます。
アクリル板は、よく埃をとって使用しましょう。
Photoshopの「スポット修復ブラシツール」を使用します。このツールが中々の優れものです。。。
下の図の一番左、選択されているメニューがそれです。私は、ブラシの大きさは40くらで使用しています。
点々があるところを、ちょいっちょいっとクリックするだけで。。。。
点々が跡形もなく消えました!!すごく便利です!
画像を保存する
あとは、ページ番号をつけた適当なファイル名にして、加工済みのデータを保存する専用フォルダをつくって保存しましょう。
保存形式は、「PNG」がおすすめです。データサイズはまぁまぁ大きいですが、可逆性圧縮ですので画像の劣化がありません。
さて、これで1枚加工が完了です。なかなかの工数です。。。慣れて来て最速ラップを叩き出しても、1枚2分はかかってしまいます。
アクションメニューを使うと、同じような操作を1クリックで済ませるようになります。それはまた別の日にお伝えできればと思います。
次回はPDFファイルにまとめます。